弊事務所の理念                 「依頼された業務を最後までやり遂げる。」

 プロとしては、ごく当たり前のことだと思いますが、

   「依頼された業務を最後までやり遂げる。」を最優先事項にしております。

 

 ご依頼なさるお客様からすると、これしかないのでは?と思います。

 どのような仕事も本来自由なはずなのですが、特に公共の福祉、安全性という観点から、実際何か事業をしようとすると、何らかの行政許認可や行政手続きが必要となります。

 また、許認可や登録が必要な事業つきましては、その許可等が下りるかどうかは、その事業の生死を分けることになりますし、どのような事業にも始まりと終わりがあり、許認可等の手続き期間の長短は、その事業の収益が最大となる期間の長短と連動します。事業を開始し、継続していくためには、早い遅いだけではなく、程よいタイミングというのはあるはずですが、単純に考えると、しっかり収益を上げ、資産を少しでも多くするには、行政許認可の手続を可能な限り短い期間で済ませることが良いのです。

 

 それでいて結構難しいテーマに感じます。

 意外ですが、こういう理念を根底にしている士業の割合は思いのほか少ない感じがします。

 信頼関係が崩れたから依頼者様との契約を解除したという士業の先生方からの話もたまに聞こえてきます。

 また、依頼を受けた方からすると、事務的に淡々と手続きを進めていく必要もあります。

 そうでなければ、依頼者様の気持ちに巻き込まれて業務がとん挫してしまうという危険性も出てきます。

 行政書士の業務は、ご相談からご依頼をいただき、許認可が下りるのが数か月かかるのが普通で、手続きの内容にもよりますが、数か月から1年近くかかるものが多く、社会福祉法人の設立等、数年単位のものも珍しくありません。

 結局は依頼者様の方で、法手続きに沿って環境を整えていただくしかないのですが、その手続き期間の間には様々な準備と、法的な要件をクリアーするための代替的な措置など、依頼者様や行政側との協議を重ね、知恵を絞り、依頼者様の考え方、価値観を書類に表現し、依頼者様の背中を押し、ときには手を引っ張り、横道に逸れそうになったら注意をし、そういうことを程よい距離間の中で環境を整備するサポートをさせていただく。そのためには私どもと依頼者様とのお互いの信頼関係が不可欠です。

 しかしながら、物事を進めていくと様々な状況が発生いたしますし、依頼者様の事情も変わっていきます。依頼者様の方で途中で業務依頼のキャンセルをなさる権利も当然にあります。許可要件が厳しいほど、要する期間が長いほどとにかくいろいろなことが起こるのです。

 が、業務依頼をいただいた我々行政書士の都合や力不足で行政手続きが出来なかったということは許されません。無論、許可があれば不許可もあります。役所の仕事は、法的な要件をキチンと揃えた事業者様には許可をし、要件を満たさなかった事業者様には不許可の判断をすることであり、そのための許可権限のはずですし、行政書士が許認可の保証を出来るものではありません。プロとして出来るのは、ある程度の許可不許可の見立てが出来るよう研鑽を重ねることと、保証できないからこそ、許可が取得できるよう全力を尽くすしかないと考えます。